右脳を鍛える

大人になってから外国語をマスターする方法の1つに、「右脳を鍛える学習法」があります。

左脳は言語の「論理的処理」を行い、右脳は「感覚やイメージ」から得た情報を処理するとされています。

外国語の習得では、文法などをじっくり理解しながら学ぶ「左脳」スタイルと、耳で聴きながら感覚で記憶していく「右脳」スタイルの学習法があります。

英語などの外国語をマスターしている人の中には、右脳の働きが発達している人が多いため、すでに「聴く耳」を持っている傾向にあります。

外国語では「知らない言葉は聞こえない」と言われることがありますが、「聞こえない音は自分で発音することが難しい」のも事実です。

この「聴く耳」を訓練により養うことで、「聞き取りのスキルアップ」のみならず、話す、書く、読む力を総合的に向上させる効果があります。

では、右脳を鍛えるフランス語の学習方法について具体的に見ていきましょう。

はじめに、ネイティブのフランス語を聞くことのできるCDを1枚用意します。

フランス語会話の教材に付属しているCDなどで、日本語の訳も確認できるものがベストです。

日常会話で使うようなフレーズの中から、あまり長すぎないものを2つ~3つくらい選択します。

1)はじめに、テキストを見ないでCDを聴いてみましょう。音楽を聴くように、フランス語の音色だけに耳を傾けます。

2)つぎに、テキストを広げフレーズに目を通し、日本語の訳で意味を確認します。フランス語のフレーズの構造(時制や語彙の配列など)もよく観察します。

3)今度はテキストを見ながら、もう一度CDを聴きます。耳に意識を集中し、リエゾンやアンシェヌマン、省略されている音、イントネーションやアクセントを置く位置など(印をつけながら)できるだけ細かく観察しながら注意深く聴きます。

4)つぎに、CDの後に続いて真似しながら発声してみます。発音しにくい箇所は何度も繰り返し、全体が滑らかに言えるようになるまで発声練習を行います。

5)ある程度CDのベースに近づいてきたら、今度はテキストを見ないで「フレーズの意味を感じながら」発声してみます。何度か繰り返していると、「フレーズの意味」と「言葉の音色」が徐々に合わさってくるような感覚が出てきます。

6)この2つがぴったり重なる瞬間が訪れたら、そこでひとまず終了します。

この習得法では、まず「意識して聴く」ことにより、それまで聴こえなかった「細かな音の響きやイントネーション、アクセント」などに意識を傾ける、という目的があります。

そしてそれらを「反復練習により再現」する過程において、発声の仕方やリズム音声と意味の結びつきなど、「フランス語特有のバランス感覚を養う」という効果があります。

集中力と根気のいる習得法ですが、少しずつ継続することで、後にネイティブのような感覚でフランス語を扱うことができるようになります。