フランス人の店員さんとの接し方

昔、デジカメを探しにFnac(書籍やCD、電子機器等のチェーン店)に行ったときのことです。

棚に並んでいる色々なデジカメを見ていたら、一つ気になるものがあったので、機能などをお店の人に詳しく聞いてみようと思い辺りを見渡しました。

ところがすぐ近くには店員さんがいなかったため、隣の売場のプリンターが並んだところで作業をしていた男性に声をかけました。

Bonjour, je voudrais me renseigner sur l’appareil photo numérique, SVP.(デジカメのことでちょっとお聞きしたいのですが)と言い終えるかいなか、のタイミングで、

Demandez à mon collègue qui est là-bas.(あっちにいる同僚に聞いてください)と早口で言われました。

思わず「なにこの態度・・」と思ってしまいましたが、つまりわたしが話しかけた店員さんはデジカメの担当ではなかった、ということになります。

彼に言われた通り、レジで作業をしていた彼の同僚に声をかけてみると、とても親切に対応してくれました。

フランスでは、医療も教育もサービス業においても、それぞれが担当する仕事が細かく決められています。

たとえばフランスの小学校では、生徒自身が教室の掃除を行うことはなく、生徒が皆下校してから外部の清掃業者が校内の掃除を行います。

カフェやレストランでは、自分のテーブルの担当ではない人に「Monsieur」と声をかけても、ふりむいてももらえなかった、ということがよくあります。

ではフランスで店員さんに声をかけるときは、どのような対応がベストなのでしょうか。

実際には、「~を担当されていますか」と一言聞いてから、という方法があります。

たとえばデジカメの例では、「Bonjour Monsieur」と声をかけた後に、

Vous vous occupez de l’appareil photo numérique?(デジカメの担当をされていますか)と一言声をかけます。

すると、Non, je ne m’en occupe pas, mais demandez à mon collègue qui est là-bas.(わたしは担当していませんが、あそこにいる同僚に聞いてください)と返ってきます。

一見言われていることは同じように感じるかもしれませんが、一度「担当かどうかを尋ねた=相手に配慮した」ということが伝わり、ぶっきらぼうに冷たく対応されることは少なくなります。

ときどき年輩のフランス人が、「外国人観光客が突然英語で道を聞いてくる」などと腹を立てることがあります。

なぜ彼らは、はじめに「Do you speak English?」と一言聞くことができないのか、と批判するのです。

日本のようにお客「様」ではないフランスでは、店員も客も対等と捉え、「互いに相手の立場を配慮する姿勢」が求められるのかもしれません。