パリでつくる極上のビーフカレー

 

 

「こんなに使ってなにをつくるの?」

モノプリの野菜売り場で、量り売りのおじさんが目を丸くしていました。

 

ズッキーニやカラフルなパプリカ、トマトにりんごにマッシュルームなど、少量とはいえたくさんの野菜とくだものを購入します。

 

お肉売り場では、シチュー用の牛の塊を1パック。

数ヶ月に一度、時間をかけてビーフカレーをつくります。

 

さかのぼること数年前、パリ在住の日本人の方がつくったカレーをいただきました。

スパイスの奥に、野菜の甘みがひろがる複雑な味は、それまでに食べたことのないおいしさでした。

 

レシピを尋ねてみると、野菜とくだものが10種類以上もはいっているとのこと。

それも、ただいれるだけではありません。

すべてを包丁でこまかく刻み、順に、炒めていきます。

 

お肉にはカレー粉などのスパイスと塩をまぶして、つぶしたガーリックとオリーブオイルとともにこんがりと焼きつけます。

 

少量のワインと水を加えて、全体を煮込むことで、刻んだ野菜がカレールーの一部になります。

結果、市販のルーはごく少量でおいしい味に仕上がるようです。

 

煮込むこと1時間半、お肉が柔らかくなってきました。

となりのコンロでお米を炊いて、極上のビーフカレーをいただきます。